二年の学びを経て、三年目のものづくりへ
2026/01/08
二年の学びを経て、三年目のものづくりへ
製造業者三年生になりました
二年間の葛藤と、これからのものづくりの話。
OEMのお仕事を承るようになって、気づけば丸二年。
三年目に入りました。
「たった二年で何を語るのか」と、長く続けてこられた大先輩方には笑われてしまうかもしれません。
でも私たちにとっては、山あり谷あり、大波小波ありの、本当に濃い二年間でした。
できることが増えた実感もある一方で、まだまだ、まだまだ、まーだまだひよっこです。
「こんなこともできないのか」
「なぜ100%の満足を届けられないのか」
「この程度でいいと思っているのか」
そんな言葉を、お客様から言われたことは一度もありません。
全部、自分が自分に向けてきた言葉です。
三歩進んで二歩下がるような成長具合ですが、それでも確かに一歩ずつ前に進んできました。
二年間で見えた、ものづくりの喜びと葛藤
ありがたいことに、ご注文は少しずつ増え、新しい出会いにも恵まれました。
その一方で、お客様の高度なご要望に応えたい気持ちと、植物が本来持つ素朴な力をもっとシンプルに活かしたい気持ちの間で、何度も揺れました。
「最新の素材や技術を使うことが、必ずしも“良いものづくり”なのだろうか」
「植物の存在感をもっと素直に届けるには、むしろ引き算が必要なのではないか」
そんな葛藤が、心の中にずっとありました。
三年目のテーマは
“シンプル・面白い・優しい”
お正月にゆっくり時間をとって、これからの製造について考えました。
そして三年目のテーマとして掲げたのが、
• シンプルな処方
• 面白く楽しめる処方
• 優しく美しい処方
という三つです。
原点に立ち返って、コスメのレシピはもっとシンプルでいい。
「このくらいなら私でも作れる」と思われても構わない。
むしろ、そう思って自分で作る人が増えることは、社会全体にとって望ましい流れだと感じています。
自分で作ることで、自分と向き合い、
何が必要で、何が無駄なのか。
流通に乗せるとはどういうことなのか。
その感覚が育てば、買い物の仕方も、世の中の見え方も変わるはずです。
ただ、世の中には「作りたいけれど作れない」人もたくさんいます。
時間がない人、面倒に感じる人、作り方がわからない人、作れても販売できない人。
だからこそ私は、最新素材に飛びつくのではなく、昔ながらのシンプルな処方でも「本当に良い」と思えるものを丁寧に作り続けたい。
ここは、ぶれずにいこうと決めました。
シンプルの中に、驚きと優しさを
ただシンプルなだけではなく、
「へぇー」「ほぉー」「なるほど」「やるなぁ」
そんな小さな驚きや面白さを忍ばせたい。
そしてもうひとつ。
シンプルな処方の中に、環境への思いやりをそっと織り込みたい。
紙のパッケージ、アップサイクル素材、多様な人の手が関わることで生まれる原料…。
製品そのものの優しさだけでなく、背景にある物語の美しさも感じてもらえるようなものづくりを目指したいと思っています。
三年目も、一つひとつ丁寧に
今年も、昨年から持ち越した案件がいくつもあります。
難題もあります。
でも、一つひとつの案件に丁寧に向き合いながら、三年目のものづくりを積み重ねていきます。
製造業者三年生の私が、お正月に考えたことをここに書き留めました。
また一年後、どんな景色が見えているのか楽しみにしながら。


